海外WEBエンジニアスクールの授業内容や費用など完全解説(オーストラリア・メルボルン)
Kazu
オーストラリアのメルボルンに在住7年。現地企業のデザインからのウェブサイト制作経験や、日本企業からのコーディング案件受注の経験多数。
海外でプログラミングを学んでみたい!と思ってもコースの概要や授業内容まで解説している情報はあまり多くなかったので今回は、
オーストラリア、メルボルンにあるWEBプログラミングで有名な (Holmesglen) ホルムズグレンというスクールを紹介します。
オーストラリアのメルボルンは多文化の街として知られていて、教育の質の高さで世界的にも評価されています。
今回は実際の経験を基にオーストラリア、メルボルンのWEBエンジニア専門学校のコースのカリキュラムや授業内容などをまとめてみました。
この記事を読むことで、オーストラリアのWEBエンジニアの学校の全体像が掴めると思います。
この記事では下記のコースを紹介します
- Diploma of Information Technology (Front End Web Development) with Diploma of Information Technology (Back End Web Development) ICT50220
コース詳細のURL: ディプロマコース
下記の記事ではこのスクール(Holmesglen)の概要と、WEBデザイナーに特化した別コースを紹介しています:
ディプロマコース概要
入学時期:2月、7月
フルタイム:12ヶ月間
パートタイム:24ヶ月
授業形式: リモート or 対面授業(自由)
WEB開発でのキャリアを目指す方に最適なプログラムです。このコースでは、JavaScript (React) をメインとしてWEBサイト、WEBアプリケーションの開発に特化したフロントエンドとバックエンドの両方の技術を学ぶことができます。
全ての授業はオンラインで受講することも可能ですが、オーストラリア国内にいる必要があります。また、リモート学習を希望する場合は、ビデオ通話してもスムーズに動くパソコンのスペックが必要です。
使用アプリケーション、ツールなど
授業で使用するソフトウェアやツールは以下です。
- Microsoft Word
- WebEx
- Adobe Photoshop / Illustrator
- Visual Studio Code
- Figma
- MongoGB
- Docker …など
上記はスクールのアカウントで全て使えるので無料です。他にも GitHub Copilot なども無料で使えます。(GitHub Educationに加入必要)
入学要件
このディプロマコースを受ける前に Certificate4 を受けることをオススメします。
理由はWEB開発の基礎、現地の英語とIT専門用語に慣れておくとこのコースの講義をスムーズに受けやすいからです。
- 最低17歳以上
- HTML、CSS、FigmaやPhotoShopなどのデザインツール、JavaScriptの基本知識
- このプログラムに入学するためには、HTML、CSS、JavaScript、およびデザインツール(Photoshop、Illustrator、Figmaなど)の基本的な知識が必要です。また、ICT40315 Certificate IV の取得者は、直接入学が可能です。
費用
- 費用: $16,400(オーストラリアドル)
- 永住権保持者: $7,106(オーストラリアドル)
変更される可能性があります。
カリキュラム(授業内容)
半年毎に区切られた第2セメスターに分けられていて、1ターム3ヶ月、合計4タームの期間のコースです。
- フロントエンド:React.js、JavaScript、Next.js、SASS、HTML5 & CSS3、Vanilla-extract-CSS, レスポンシブデザインなど
- バックエンド:Node.js、Express.js、GraphQL, ORM、SQLite, データベース設計(MongoDB、Firebase)、Restful API設計など
カリキュラムは講師が毎年構成しているので変更される可能性もあります。
下記は含まれていません
- PHP, MySQL
- TypeScript (時間の関係上なし。課題で使用可)
第1セメスター:React.jsメインのフロントエンドの基礎
- JavaScriptの基本(変数、関数、制御構造)
- DOM操作とイベントハンドリング
- フロントエンド開発のためのReact入門
- コンポーネントベースの開発
- 状態管理とライフサイクル
- 最初のReactプロジェクト
- レスポンシブデザイン
- Next.jsの基本
第2セメスター:フロント + バックエンド開発とデータベース
- React以外のライブラリーの簡単な基礎(svelte など)
- Node.jsの紹介とサーバーサイドJavaScript
- Express.jsを使ったAPIの構築
- データベースとの連携(MongoDB/SQL)
- RESTful API設計の基本
- GraphQL vs REST: データ取得の新しいアプローチ
- クエリ言語の基本とスキーマ設計
- Apollo Clientを使ったフロントエンドとの統合
- データベースデザイン
実践プロジェクト
クラスメイトと4人1組のチームを作り、下記の2つのプロジェクトの選択制の科目です。
- 実際のクライエントのプロジェクト
- npm パッケージを制作するプロジェクト
1番はクラスメイトとチームを作り実際のクライエントと連携し、そのニーズに合ったウェブアプリを開発します。このプロセスを通じて、実際のプロジェクト管理とクライアントとのコミュニケーションスキルが身に付きます。
ほとんどの場合、時間などの関係から WordPress を使用して開発を進めていくと思います。
2番はクラスメイトとチームを作り React開発者のための npm パッケージを制作する事になります。この場合の使用言語は React.js, Storybook などで UI を作り、それに rollup などのバンドラーを使用し公開する手順になるかと思います。
クライエント案件紹介
いつもリモートで授業を受けるのではなく、できるだけキャンパスに行き講師たちと仲良くしていると、お金が発生する実際のクライエントの案件を紹介をしてくれることがあります。
卒業後のキャリアパス
このディプロマを修了すると、以下のような職種でのキャリアが開けます
- フロントエンド開発者
- React.js開発者
- JavaScript開発者
- ウェブアプリケーション開発者
- Node.js開発者
- フルスタックウェブ開発者
- API設計と開発者
- データベース開発者
- UXおよびUIデザイナー
さらに、BIS17情報システム学士(編入学)への進学経路も用意されています。
Bachelor of Information Systems
応募方法
どちらのコースもホームページのフォームから応募できます。
入学前にはリテラシーと数学のアセスメントおよび事前トレーニング面接が必要です。
まとめ
このディプロマコースは、ウェブ開発の全域を網羅する1年間の集中コースです。フロントエンドからバックエンドまで、ウェブ技術の学習を通じて、即戦力となる開発者を目指しているコースです。
英語力も磨きながらコーディング力も付くので、短期で両方のスキルを上げるのに最適なコースで、海外エンジニア転職のきっかけになると思います。
この記事を通してオーストラリアのWEBプログラミングのスクールのイメージができれば幸いです。
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Kazu
オーストラリア在住歴7年。現地で英語学習後に日本語教師 → 工場就職 → 海外WEB開発ディプロマを取得→フリーランス。現在は余った時間をプログラミング&ブログに費やして生きています。
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